健康診断などでは、前夜から食事をしないように指示を受けて「空腹時」血糖を測定することがほとんどです。しかし、血糖異常は食後から始まり、気が付かないうちに「食後」血糖値が急激に上昇し、のちに急激に低下していることがあります。この急激に血糖値が変動する傾向を「血糖値スパイク」といいます。
血糖値スパイクを放置しておくと、心臓病などの血管の病気や認知症、がんなどの合併症を生じやすいことがわかっています。それを防ぐためには、血糖値スパイクを起こさないことが大切です。
食後血糖のピークは食後60~120分くらいです。かかりつけの病院で血液検査をする機会があれば、このくらいの時間に血糖値を測定してみると血糖値スパイクの有無がわかります。血糖値が140mg/dLを超えると要注意です。日常生活では、食後血糖を上昇させないように、食事を野菜→肉や魚など(たんぱく質)→米やパン(炭水化物、糖質)の順で摂る工夫や、特にデスクワークの人は体を動かす習慣を心がけましょう。
企画:日本医師会 健康プラザより